インターネットと劇団

インターネットの発達により、普通の、何のコネも評判の無い人も、低コストで、ほぼ全人類と繋がりうるメディアを持つことのできる時代となりました。

タレブは『ブラック・スワン』で、「拡張可能な仕事と拡張不可能な仕事」の差に関する議論をしています。

劇団の役者よりも映画俳優の方がはるかに大きな富を獲得できるのはなぜだろう。タレブはこれを、映画は拡張可能だが、演劇は拡張不可能だからだと説明する。

どれだけ人気のある劇団でも、出演者の収入は、劇場の大きさ、1年間の公演回数、観客が支払える料金、などの要素によって決まってくる。こうした要素には明らかな上限があるのだから、役者の仕事には富の限界がある(拡張性がない)。

それに対して映画は、大ヒットすれば世界じゅうの映画館で上映され、DVDで販売・レンタルされ、テレビで放映される。映画スターにはそのたびに利益が分配されるから、映画俳優の仕事には富の限界がない(拡張性がある)。

タレブは、拡張可能な世界を「果ての国」、拡張性のない世界を「月並みの国」と呼ぶ。

http://www.tachibana-akira.com/2010/11/1080 『果ての国と月並みの国 橘玲 公式サイト』 より引用


しかし、ネットメディアの発達によって、コンテンツを持つほぼ全ての人が、果ての国へ繋がりうる経路を持つことができるようになりました。

もちろん、「果ての国」へ繋がる道は剥き出しの競争原理によって決定される、残酷な世界でもあります。アーティストは、インターネットがあることによって、人脈がない、チャンスが閉ざされている、といった言い訳ができなくなりました。

我々も、まだインターネットを十全に使いこなしているとは言いがたいですが、それでも、インターネットを使った学生劇団のマーケティング・プロモーションに関して、考えていきたいと思っています。


文責:tencube
[PR]
by yajiuma2009 | 2011-02-02 22:10
<< 過去作品『心の壁』 本番もうすぐ!! >>